
普通の血液と比べて、血小板の割合が多いものをPRPと呼びます。
血液の中から血小板を集めた濃縮液のようなものです。
血小板には細胞の増殖を促す様々な増殖因子(PDGF,TGF-β,VEGF,EGF)が含まれており、これらが線維芽細胞に働きかけてコラーゲン生成を増やしたり、創傷治癒反応(組織を修復する反応)を促進します
美容治療において、PRPはどんなお悩みに効果があるの?
目元の小じわやクマ
頬の小じわや毛穴、ニキビ痕の凹み
肌の弾力性やハリの改善
PRPを注入すると、お肌の弾力性を保つのに必要なコラーゲン、プロテオグリカン、ヒアルロン酸などが増え、肌質の改善やハリの改善が期待できます。具体的には、ちりめんジワや小じわ、ニキビ痕や毛穴の凹み、目の下のクマ等のお悩みに利用されています。
実際の治療方法は?
気になる部位に細い針を用いて直接注射する方法
目周りのちりめんジワやクマ、ニキビ痕の凹みや小じわ、毛穴が気になる部分に注射します。
ダーマペンと併用するヴァンパイアフェイシャル
ダーマペンで細かい傷を沢山作り、そこにPRPを浸透させていきます。
ダーマペンでの施術は顔全体の小じわやニキビ痕を気にされている方にお勧めです。
症例写真(クマ、小ジワ)
30代女性 目周りのちりめんジワやクマに対してPRPを注射しました。
- 注入前

- 注入後

目回りのちりめんジワは減少し、目の下の皮膚にハリが出ています。
PRPの効果のピークは?どれくらいもつの?
効果が分かるまで、2~4週間かかることが多く、3~4か月後がピークと言われています。その後は半年~1年程度、効果が続くと言われています。
なお効果の感じ方には個人差があります。
PRP治療によるダウンタイムやリスクは?
直接注射した場合、赤みや内出血が出ることがありますが1週間以内に改善します。
また注入量によっては、直後は注入部位が少し膨らんだ状態になりますが、数時間で消失します。
ヴァンパイアフェイシャルの場合、顔全体の赤みや部分的な点状の赤み、内出血等がでることがありますが1週間程度で改善します。
クリニックや治療を選ぶ時に知っておいた方がいいこと
PRP-F(PRP+トラフェルミン:
塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)療法)について
RPPにFGFを混ぜて注入している場合は、「しこり」ができる可能性があるというリスクを知っておく必要があります。美容治療においてPRPにbFGFを混ぜて注入した場合、注入部位に「しこり」ができた「皮膚が膨らんできた」などの報告があります。
bFGFの添加量や注入方法によってリスクを下げることが出来るという見解もありますが現時点では安易におすすめはできません。
安全な美容医療の提供を目的に、日本美容外科学会(JSAPS)・日本美容皮膚科学会・日本美容外科学会・日本形成外科学会・日本皮膚科学会で公表されている「美容医療診療指針」においても、bFGFを添加するPRP注入療法は推奨されておらず、当院でも添加物を混合しないご自身のPRPのみを使用しております。
引用コンテンツ日本皮膚科学会HP 「美容医療診療指針」

