この記事の監修者
医師・医学博士、ウルセラ認定医
東京慈恵会医科大学医学部医学科 卒業
日々、研鑽しています。
最も信頼され、感謝されるクリニックでありたいです。
ネットではウルセラが高すぎるという意見がチラホラありますが、その主な理由は、「ウルセラの後発機器を使った施術が安く提供されていること」にあります。
その比較において「高い」と言われていることをまずおさえて頂きたいと思います。
ウルセラの後発機器には以下のようなハイフ機器があります。
多くが韓国製のハイフ機器になりますが、ハイフのパワー・密度・正確性といった項目において、いずれもウルセラに敵うものはありません。そのためウルセラは高級な機器です。
安かろう悪かろうと言うつもりもありませんし、これらのハイフ機器の性能を否定しているわけでもありません。それぞれの機器に適材適所があり、治療の役に立っているのは事実です。
しかし安全面や美容効果といった視点で見ると、ウルセラが突出しているため、施術価格も他機器での施術と比べて高くなってしまう、というのが現状です。
ウルセラの施術で「効果がない」と言われるものの多くは「リフトアップ効果が感じられない」というものです。ウルセラはたるみ治療の分野で「唯一リフトアップ効果がある」とFDAの認可を受けている医療機器ですが、施術効果を誤って認識していたり、担当医師の技術レベルが低かったりすることで、ウルセラ本来の実力が発揮されないことがあります。
以下に、ウルセラが「効果ない」と言われる理由を3つ挙げてみました。
ウルセラによるリフトアップ効果を直後に感じられる方もいらっしゃいます。さらに、施術後2ヶ月頃をピークとして、リフトアップ効果を実感できます。ウルセラの施術によって「継続的にリフトアップ効果が得られる」と勘違いされる方も多いですが、大体半年毎に繰り返し施術を受けることをおすすめしています。
また、「引き締め効果が感じられない」とコメントされている方もいらっしゃいますが、ウルセラは肌を土台から持ち上げるようなリフトアップ効果が期待できる治療方法です。肌の表面や浅い層というよりは、深い層にあるSMAS筋膜(皮膚から4.5mmの位置)にアプローチをかけ、土台から持ち上げていきます。
ウルセラ施術によって肌の引き締め効果が得られないことはありませんが(内容後述)、多くの方がイメージされるような即時的な肌の引き締め効果は得られません。即時的な肌の引き締め効果を得たい方は、サーマクールFLXを用いた施術を試してみてください。
担当医師の技術レベルが低いことによって、ウルセラが本来持っているリフトアップ効果が得られない可能性があります。なぜなら、ウルセラを使った施術が「単にマニュアル通りに照射を行えば効果が出るという単純な治療ではない」からです。つまり、担当医師の技術レベルによって効果が得られない可能性もあるのです。
「ウルセラ認定医が施術を行っている」というコピーをホームページの施術紹介に使用しているクリニックが多いですが、実はウルセラ認定医の資格だけでは、担当医師の技術レベルを正確に知ることはできません。
そもそも、ウルセラ認定医の資格はウルセラ機器をクリニックに導入する際に派遣されるトレーナーの指導を受けることによって、自動的に発行される資格です。
したがって、ウルセラ認定医の資格だけでは、担当医師が長年施術を行っているベテラン医師なのか、本当に多くの患者様に支持されている医師なのかは判断できないといえます。
ウルセラの名医を探すには、「これまでの施術実績(施術数)」と「支持されているかどうか(患者様の声・口コミ)」を知る必要があるでしょう。
初めてウルセラの施術を受けられる方は、施術料金だけを比較項目とするのではなく、「しっかりと実績を作っている医師が担当するのかどうか」も意識してみてください。
お顔にボリュームがなく、皮膚が余っている方は、お顔にボリューム・ハリがある方に比べて施術の効果が得られにくい傾向にあります。
これはウルセラ施術が、組織の熱凝固によって縮む現象と、それを修復する形でコラーゲン線維が増える現象を利用した治療方法であることに起因しています。
肌を土台から持ち上げることでリフトアップ効果を得ることができますが、持ち上げられる皮膚に弾力やハリがなければ、持ち上がって見える効果も小さくなってしまうのです。お顔にボリュームがある方は、一度サーマクールFLXで引締めを行った後に、ウルセラを施術するとのリフトアップ効果を得られる可能性が高くなります。
ご自身のたるみの状態がウルセラに向いていないからといって決して諦める必要はありませんので、医師にどのような方法があるのか、目的に応じた最善のアプローチについて聞いてみると良いでしょう。
「ウルセラの施術を続けないと老けてしまうのか?」という疑問を持つ方も多いと思います。
結論からいうと、やめたからといって老けてしまうことはありません。ウルセラは1回の施術ごとに真皮・皮下組織やSMAS筋膜にアプローチし創傷治癒の過程で組織の再生を促しますので、「施術をやめた=老ける」とはなりません。
当院では、ウルセラの施術で得られたリフトアップ効果をより持続させるために、ウルトラフォーマーⅢによるメンテナンスを推奨しています。ウルトラフォーマーⅢを使ったハイフシャワーは、皮膚の比較的浅い部分を照射し、肌の引き締め効果・タイトニング効果を得る治療で、リフトアップ効果の持続に欠かせない真皮層の細胞を活性化します。
勘違いをしている方もいるのですが、あくまでウルセラは肌の自然治癒力を利用したリフトアップ治療で、見た目が若々しく見えますが、老化そのものを防止しているわけではないのでご注意ください。
お客様から受ける質問の中で多いものに、「ウルセラの施術が舌癌に関係しているのか?」があります。
結論からいうと、ウルセラの施術と舌癌に直接的な因果関係はありません。
2021年10月31日時点では、ウルセラと癌の因果関係について報告された医学資料はなく、医学的根拠はありません。
ここまでお伝えした情報を整理しつつ、ウルセラ施術で失敗しないためのクリニック選びのチェックリストを作成しましたので参考にしてください。
クリニック選びのチェックリスト
これらのチェック項目を事前に知っておくことで、ウルセラ施術に失敗する可能性を最小限におさえることができます。特に「施術実績が豊富かどうか」「カウンセリングに時間をかけるかどうか」の2点が重要となりますので、クリニック選びの参考にしてください。
インターネットでウルセラ施術について検索すると、様々な情報が目に飛び込んでいます。大切なことは、「ウルセラ」それ自体の効果や有効性のみを調査し続けないことです。基礎知識を身に付ける際のポイントは、本来の目的である「たるみ治療・たるみ改善」という角度から、様々な治療方法を調べてみることにあります。
たるみ治療・たるみ改善にはウルセラだけでなく、サーマクールFLXやウルトラフォーマーⅢ(ハイフシャワー)を用いた施術も含まれており、それぞれ期待できる効果に違いがあります。調査を行う際は、クリニックの公式サイトかつ医師の監修があるサイトで情報収集しましょう。
施術のカウンセリングを検討するクリニックの公式サイトに「施術実績」の記載があるかどうかも確認しましょう。先述したように、ウルセラ認定医の資格だけではウルセラの名医かどうかを判断できません。
ウルセラの治療を継続していたり、メンテナンスとして別の治療方法を継続したりすることもチェックリストの1つになるでしょう。
肌の状態に個人差があるため、全てのお客様に対してウルセラをおすすめすることはありません。患者様それぞれの状態に合わせて最も効果が得られる治療方法を提案してくれるクリニックを選ぶようにしましょう。
「リスク・ダウンタイムがほとんどない」といわれるウルセラにも、施術後の「赤み」「腫れ」「一過性の神経障害」といった症状が発生することがあります。痛みが少ないウルトラフォーマーⅢ(ハイフシャワー)でも施術後の「赤み」等は発生することがありますので、リスク・ダウンタイムの記述が明記されているかどうか、曖昧に記述していないかどうか、もチェックしましょう。
カウンセリングの項目と似たような内容になりますが、全てのたるみ治療・たるみ改善にウルセラがおすすめとは限りません。患者様の肌の状態に合わせて最適な施術を選んでいくことも必要ですので、多くの選択肢を提供しているかも判断基準の1つとしたいところです。
切らないたるみ治療・たるみ改善は「継続的なメンテナンス」がポイントとなります。ウルセラ施術後のメンテナンスについてしっかりと案内をしているかどうかは公式サイトやカウンセリングにて確認しておきましょう。
ウルセラ施術で失敗しないためには、
正しい知識を身に付けること、
名医を選ぶことがポイントとなります。
本記事で紹介したチェックポイントを活用し、美しく年齢をかさねましょう。