この記事の監修者
医師・医学博士、ウルセラ認定医
東京慈恵会医科大学医学部医学科 卒業
日々、研鑽しています。
最も信頼され、感謝されるクリニックでありたいです。
デリケートゾーンの脱毛は若い子がするものと思っていませんか?
実はミドル、シニア世代でVIO脱毛を始める方が増えています。
高齢化がすすむ現代において、アンダーヘアの脱毛のメリットに気づき、要介護になる前に脱毛をすましてしまおうと考え美容クリニックを受診されています。
なかなか気軽に話題にしにくいかもしれませんが、案外VIO脱毛をしているご友人は多いかもしれませんね。
皮膚科診療では、おむつをしている患者様の陰部の皮膚トラブルによく出会います。
尿や便による肌あれから、ムレによるカンジダや水虫菌によるトラブルまで。どれも長引きやすいのが特徴です。さらに寝たきりですと、これらに加えて褥瘡(床ずれ)が生じることがあります。
介護脱毛の一番のメリットです。
おむつ生活で大事なことは、いかに肌に刺激がなく清潔感を保つかです。
尿や便は毛にからまると、なかなか汚れを落とすのに手間がかかります。
毛のない状態では、陰部洗浄も行いやすく、また不必要にこすったりすることもないため皮膚炎を起こすリスクが減ります。
皮膚炎や感染が起きた時に、治療の邪魔になるのが毛です。
脱毛後の肌は薬を直接幹部にぬることができます。
目にみえるメリットとして、陰部清拭の手間が減ります。また皮膚トラブルによる通院といった医療に頼る頻度も減るでしょう。
そしてとても大事なメリットが、精神的な負担が減ることです。排泄に関する介護は双方にとってストレスが多い行為です。脱毛により陰部の介護の手間が減ることは、気持ちの面での負担が減ることにつながります。
VIO脱毛のメリットを知っても、なかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか?
そんな方に脱毛を始める前に気になること、知っておいてほしいことをまとめました。
残念ながら、施術中は痛みを感じる方が多いです。
ちくっとするくらいの方、熱い針を刺されているような強い痛みを感じる方まで個人差があります。
怖がらせてしまいましたが、安心してください。麻酔クリームや飲み薬、笑気麻酔などで痛みをかなり抑えることができます。また毛が減るにつれ痛みは減っていきます。
デリケートゾーンを他人に見せるのは恥ずかしいのは当たり前です。
特に初回は不安が募りますよね
診察する側は、部位ではなく「皮膚・毛」に集中しています。
施術者は「顔だから」とか「陰部だから」といった部位に対する思い入れはありません。
(もちろん部位の違いによる出力の設定や毛の反応は気にします)
顔のシミ治療であろうとVIO脱毛であろうと考えていることは同じです。
皮膚トラブルがおきてないか、痛みを感じていないか、効果はちゃんとでているかの3つに集中しています。
そうは言っても恥ずかしいという感情はこちらも理解しています。ただ一度やってみると、帰り道は「こんなもんか。効果が楽しみ。」という感じで慣れます。
医療レーザー脱毛は、メラニン色素がない白髪には効きません。
すべてが白髪の方は針脱毛しかありません。
白髪が混じっている方は、黒い毛だけでも脱毛して毛量を少なくするのも手です。
毛量が減るだけでも、お手入れは楽になります。
おむつだけでなく、尿漏れパッドを使用する方にもVIO脱毛はおすすめです。
ムレないタイプの尿漏れパッドが開発されていますが、パッドによる皮膚トラブルを診察する機会は多いです。
またまだまだアクティブな世代は、ニオイの軽減にも脱毛はよいでしょう。
一度医療レーザー脱毛で抜けた毛は生えてきません。
特にVラインの毛は、皮膚のたるみを隠していることもあります。
温泉など裸になったときに、毛があった方がよかったと感じる方もいます。
IラインOラインは、まず後悔することがほとんどない部位です。さらに皮膚トラブルの際に治療に難渋しやすい部位であるため、ぜひ脱毛したい部位です。
「恥ずかしい」という意識がある方は年齢に合ったクリニックを選ばれるとよいでしょう。
昨今の脱毛ブームや価格の安やから、概して10代20代の若い方をターゲットとしているクリニックがあります。周りを気にする40代以上の方は、クリニックの雰囲気にのまれてしまうかもしれません。
また脱毛を受けに来ていることを知られたく方は、脱毛専門ではなく他の美容メニューもあるクリニックを選ぶとよいでしょう。中でも完全予約制のクリニックは、他の患者様を気にする負担がありません。