この記事の監修者
医師・医学博士、ウルセラ認定医
東京慈恵会医科大学医学部医学科 卒業
日々、研鑽しています。
最も信頼され、感謝されるクリニックでありたいです。
紫外線の影響や加齢による「シミ」は、日光黒子や老人性色素班と呼ばれています。このようなシミに対してフォトフェイシャルは有効です。特に広い範囲に細かいシミが散在している場合にお勧めします。
色の濃い、大きめのシミが局所的に存在している場合は、フォトフェイシャルでは取り切れないことがある為、レーザー治療をお勧めすることもあります。
ソバカスは雀卵斑と呼ばれています。両頬と鼻の範囲に細かいシミが散在しており、比較的色白の方に多く、遺伝的な要素もあるので幼少期から存在していることもあります。
ソバカスに対してもフォトフェイシャルは有効です。ソバカスは治療をはじめると目に見えて薄くなりやすいですが、再発もしやすいため、ゆっくりでもいいので継続的に治療をすることお勧めします。
フォトフェイシャルは、新しいシミを作らない、くすみを蓄積させないなど、予防的な効果も期待が出来ます。
紫外線が影響で老化が促進される「光老化」に対しても有効なので、エイジング治療の基本にもなります。
最新の機械では、肝斑に対しても治療が可能となっております。しかし肝斑は刺激に対して敏感であるため、使用する機器によっては悪化させてしまう可能性もあります。
基本的に肝斑に対しては、フォトフェイシャルを単体で行うのではなく、内服や外用などの治療も併用することをおすすめしております。
傷が治った跡や、ニキビ跡の赤みは、炎症後色素沈着と呼ばれています。炎症がきっかけで皮膚にメラニンが溜まってしまった状態です。
フォトフェイシャルで、肌の色素代謝を促進させ、メラニン色素の積極的な排出を促すことが出来ますが、場合よっては刺激になり過ぎることもありますので、状態に合わせて治療をすすめていくことが大切です。
赤みに関しては、毛細血管拡張により赤みが目立つ場合はフォトフェイシャルで改善できることがあります。
フォトフェイシャルは、照射後は赤みや皮膚のひりつきが生じることがありますが、数時間かけて自然に落ち着いていきます。
また、照射直後から数日かけてシミの部分が細かい瘡蓋のような状態になることがあります。一時的に目立ちますが、1週間程度で自然に取れていきます。
それまでは過度な摩擦に気をつけ、紫外線対策と保湿を徹底しましょう。
日焼け後の肌に照射をすると、光による反応が強く出ることがあります。過度な刺激を避けるために、施術前後は日焼け止めを使用するなど、紫外線対策を徹底しましょう。
肝斑に対しては悪化するリスクがあります。
個人差はありますが、フォトフェイシャルは1回でも効果の実感がしやすい治療です。シミやくすみは少しずつ薄くなりますので、3~5回程度の回数を繰り返し行うことをお勧めしております。
フォトフェイシャルといえば、
ルミナス社製の「M22(エム22)」。
最新機種は「ステラM22」です。
「光で肌を洗う」というキャッチコピーで有名ですね。
ルミナス社が製造しているIPL治療機M22は20年近い歴史があり、現在フォトフェイシャル治療を行うクリニックで最も多く導入されています。
M22は6種類、ステラM22は最大9種類の波長フィルターを使い分け、シミはもちろん、赤みや血管拡張、肝斑やニキビなどの様々なお肌のトラブルに対応できます。照射スポットも3種類の大きさがあり、お悩みや肌に合わせて光治療をカスタマイズすることが可能です。
最新機種ステラM22は、OPT (Optimal Pulse Technology)という技術を採用しています。OPTは最適なパルス幅(ターゲットへの反応)で、均一に光の照射を行える仕組みです。
これにより、ステラM22では安全で積極的な治療を行うことが可能となっています。
さらにステラM22には血管拡張や酒さなどの血管病変により効果が期待できるAOPT(advanced OPT)モードも搭載されております。このモードを駆使し、より効果的なオーダーメイド治療を行っているクリニックもあります。
最新機器として外せないのが、「ルメッカ」。ルメッカはINVASIX社が製造しているIPL治療機です。ルメッカは、シミやくすみ、肌質改善など様々な肌トラブルに対して効果を発揮します。
ルメッカは、シミに効果的といわれる短波長光域(500~600nm)の出力が高くなるように設計されているのが特徴です。目立つシミ以外にも、従来の光治療機では難しかった「薄いシミ」に対して効果的な治療が可能となっています。
照射後の反応は強く出る傾向にありますが、少ない治療回数で結果を出していける最新の光治療機器です。ルメッカはアグレッシブにシミやくすみに対してアプローチできますが、肝斑には刺激になる可能性があります。
フォトRFオーロラ、SR、SRAは、光エネルギー(IPL)と高周波エネルギー(RF)を組み合わせた治療機です。
2つのエネルギーを掛け合わせることで、光エネルギーが届きにくい皮膚の深い部分にもアプローチをかけることができるため、シミやくすみの改善だけでなく、肌のハリなどにも効果があります。肝斑に対しては、刺激になる可能性があります。
キュテラ社ライムライトは日本人(アジア人)の肌に合わせて開発された光治療機で、ライムライトで行う光治療をフォトブライトといいます。
ライムライトはアジア人の特徴である色白から色黒など、比較的幅広いスキンタイプに適応できるように開発されているため、安全で効率のいい治療ができることが特徴です。
医療機器 | ステラM22/M22 | ルメッカ | フォトRF (オーロラ/SR/SRA) |
ライムライト |
---|---|---|---|---|
メーカー | ルミナス社 | INVASIX社 | シネロンキャンデラ社 | キュテラ社 |
シミ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
ソバカス | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
赤み | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 |
ハリ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
肝斑 | 〇 | △ | △ | △ |
フォトフェイシャルは美肌の総合治療ともいえます。
特に最新機種のステラM22やルメッカなどは、他の機種にはないキレの良さや、お悩みに特化したアプローチが可能です。美肌治療にぜひ取り入れていきたいですね。